AI画像生成で人物を作っていると、かなり早い段階でぶつかるのが「体が綺麗すぎる問題」。
肌はツルツル、腰まわりは不自然に細く、腕も脚もフィギュアみたいに整ってしまう。スタイル抜群のモデル画像を作りたい時はそれでもいいけど、日常感のある人物、リアルな体型、生活感のあるポートレートを作りたい時には少し物足りない。
意外と難しいのがぜい肉の表現。
ただ「fat」や「太った体」と入れると、極端な体型になったり、顔まで大きく変わったり、全体が雑なデフォルメになりやすい。欲しいのはそこではなく、座った時のお腹の柔らかさ、二の腕の少したるむ感じ、太ももが布に押される自然な丸み。
この記事では、AI画像生成で自然な“ぜい肉”を作るための考え方とプロンプトの書き方をまとめる。
ポイントは、体型を大きく変えることではなく、重力・姿勢・服の圧力・肌の柔らかさを細かく指定すること。ここを押さえると、急に人物のリアリティが出てくる。
筋肉の描き方については1つ前の記事で解説してるので、合わせてご覧頂くとより理解が深まるだろう。

ぜい肉は「太さ」ではなく「柔らかさ」で指定する

AIにぜい肉を作らせる時、最初にやりがちな失敗が「太っている」とだけ書くこと。
もちろん間違いではないけど、その指定だけだとAIは体全体を大きく変えようとする。顔、首、肩幅、腰、脚まで一気に変わり、狙っていた「柔らかいお腹だけ」「少し肉感のある二の腕だけ」から離れやすい。
自然に見せたいなら、体型のラベルではなく、体の一部に起きている現象を書く方が安定する。
たとえば、こういう方向。
- お腹まわりに柔らかい丸みがある
- 座った姿勢で下腹部に自然なしわができている
- 二の腕の内側に少し柔らかさがある
- 太ももが椅子に触れて横に少し広がっている
- 服の布地が肌に軽く押されている
- 腰まわりに自然な段差がある
この書き方にすると、AIが「極端な肥満体型」ではなく「現実の体にある柔らかい部分」として処理しやすくなる。
特に実写系の画像では、体型そのものよりも、肌・服・姿勢の関係が大事。ぜい肉は単独で存在するというより、座る、曲げる、ひねる、服に触れるといった動作の中で見えてくるものだから。
お腹のぜい肉は姿勢とセットで作る

お腹のぜい肉を自然に出すなら、立ち姿よりも座り姿の方が作りやすい。
立った状態で「お腹に脂肪」とだけ入れると、AIは妊娠しているように見せたり、腹部だけ風船のように膨らませたりすることがある。かなり不自然。
一方で、座った姿勢なら現実でもお腹が折れやすく、下腹部にしわや丸みが出る。AIにも伝わりやすい。
使いやすい指定は以下。
- seated pose
- soft belly
- natural lower belly folds
- slight belly crease
- relaxed abdomen
- natural body fat around the waist
- realistic stomach softness
- gentle compression from clothing
日本語で書く場合は、こんな形。
自然な座り姿勢。お腹まわりに柔らかい丸みがあり、下腹部に浅いしわができている。服の布地が腰まわりに軽く触れて、現実的な体の柔らかさが出ている。
お腹のポイントは「膨らみ」より「折れ方」。
特に座っている時は、上半身と下半身の角度でお腹の見え方が変わる。背筋をピンと伸ばすより、少しリラックスした姿勢にした方が自然。腕を膝に置く、ソファにもたれる、椅子に浅く座るなど、体の重さが伝わる姿勢にすると柔らかさが出やすい。
お腹のプロンプト例
リアルな日常ポートレート。椅子に座る女性。リラックスした姿勢で、下腹部に自然な柔らかさと浅いしわがある。腰まわりに軽い丸みがあり、服の布地が肌に自然に沿っている。過度に細すぎない体型。自然光、リアルな肌質、生活感のある雰囲気。
さらに肉感を強めたい場合は、以下を足す。
- 下腹部にややはっきりした柔らかい段差
- 腰まわりに自然な厚み
- 座った時にお腹が少し押されている
- 服の裾が下腹部に軽く乗っている
逆に、極端になりすぎる場合は以下を入れる。
- 極端に太らせない
- 妊娠しているような腹部にしない
- 不自然な膨らみを避ける
- 体型は日常的で自然な範囲
二の腕は「内側のたるみ」と「腕の角度」が大事

二の腕のぜい肉は、腕を下ろした状態だと意外と出にくい。AIが腕を細く整えようとするため、指定してもスラッとした腕に戻りがち。
自然に見せるなら、腕を少し上げる、横に広げる、髪を結ぶ、バッグを持つなど、二の腕の内側が見えるポーズにするのがコツ。
指定したい言葉は以下。
- soft upper arms
- slightly fleshy upper arms
- natural softness on the inner upper arm
- relaxed arm flesh
- subtle arm fat
- soft skin around the triceps
- realistic upper arm shape
日本語ならこう。
二の腕の内側に少し柔らかさがあり、腕を上げた姿勢で自然なたるみが見える。細すぎず、現実的な腕のライン。
二の腕は、筋肉や骨格とぶつかりやすい部位。
「太い腕」とだけ書くと、AIが筋肉質な腕に寄せることもある。柔らかさを出したい時は「筋肉」ではなく「肌の柔らかさ」「内側」「軽いたるみ」を指定する方が安定する。
二の腕のプロンプト例
室内で髪を結んでいる女性。腕を上げた姿勢で、二の腕の内側に自然な柔らかさが見える。細すぎない現実的な腕のライン。肌には自然な陰影があり、腕の丸みがやわらかく表現されている。日常的なポートレート、自然光、リアルな肌質。
二の腕は、やりすぎると一気に不自然な膨らみに見える。
「slight」「subtle」「natural」を入れて、少しだけ変化させるのが扱いやすい。
太ももは服と接地面で柔らかさを出す

太もものぜい肉は、立っている時より座っている時の方が分かりやすい。
椅子やソファに座ると、太ももが座面に押されて少し横に広がる。これがあるだけで、人物がかなり現実的に見える。AI画像でよくある細すぎる脚や、マネキンのような硬い脚を避けたい時にも有効。
使いやすい指定は以下。
- soft thighs
- natural thigh softness
- thighs gently pressing against the seat
- realistic thigh volume
- subtle skin compression
- soft flesh around the thighs
- natural leg shape, not too thin
日本語では、こんな書き方が使いやすい。
椅子に座った姿勢で、太ももが座面に軽く押されて自然に広がっている。脚は細すぎず、肌に柔らかい丸みがある。服の布地が太ももに自然に沿っている。
太ももを自然に見せるコツは、脚そのものよりも「何に触れているか」を書くこと。
椅子、ソファ、ベッド、床、タイトスカート、ショートパンツ、レギンス。
どれに触れているかで、柔らかさの見え方が変わる。
太もものプロンプト例
ソファに座る女性。太ももが座面に軽く押され、自然な柔らかさと丸みが出ている。脚は細すぎず、現実的なボリュームがある。スカートの布地が太ももに自然に沿い、肌の陰影がやわらかく見える。日常的な室内ポートレート、自然光、リアルな肌質。
レギンスやタイトな服を使う場合は、服の圧力も指定すると効果的。
黒いレギンスを履いた女性。太ももに自然なボリュームがあり、布地が脚の形に沿っている。膝まわりと太ももの境目に自然な陰影がある。過度に細くない、健康的でリアルな体型。
この場合、服の食い込みを強くしすぎると不自然になりやすい。
「軽く」「自然に」「やや」といった弱めの言葉を混ぜると、日常感が残る。
服の食い込みは「きつい服」ではなく「布の圧力」で書く

ぜい肉を自然に見せるうえで、服はかなり重要。
裸の体だけで柔らかさを表現しようとすると、AIは肌の膨らみを大げさに作りやすい。でも、服が体に軽く押されている状態なら、自然な肉感として伝わりやすい。
ただし「きつい服」「食い込み」と強く書きすぎると、変に苦しそうな服や不自然な線になりがち。
おすすめは、布の圧力として書くこと。
使いやすい言い換えは以下。
- fabric gently pressing into the skin
- soft clothing compression
- clothes naturally following the body shape
- slight waistband indentation
- natural folds around the waist
- soft fabric tension
日本語なら、こう。
ウエストの布地が肌に軽く押され、腰まわりに自然な段差ができている。服は体の形に沿っているが、きつすぎない。布のしわと影で柔らかさが伝わる。
服の食い込みは、強く描くよりも「境目」に使うのが自然。
ウエスト、袖口、太もも、下着のライン、スカートの腰まわりなど、体と布が接している場所に少しだけ変化を入れる。
服込みのプロンプト例
ゆったりしたTシャツを着た女性。座った姿勢で、Tシャツの裾が下腹部に軽く触れている。腰まわりに自然な丸みがあり、布のしわと影で柔らかさが分かる。服は体に沿っているが、きつすぎない。リアルな日常ポートレート。
もう少し分かりやすくするなら、ウエスト部分を指定する。
ハイウエストのスカートを履いた女性。ウエスト部分の布地が肌に軽く押され、腰まわりに自然な段差がある。お腹と腰に柔らかい丸みがあり、現実的な体型に見える。自然光、リアルな肌、柔らかい陰影。
ぜい肉を自然に見せる基本プロンプト

ここからは、そのまま使いやすい形でプロンプトをまとめる。
まずは全体用。
人物全体に自然な柔らかさを出したい時の基本形。
リアルな日常ポートレート。過度に細すぎない自然な体型の女性。お腹、二の腕、太ももに控えめな柔らかさがあり、肌と服の境目に自然な陰影がある。座った姿勢で、体の重みが自然に見える。服の布地が体に軽く沿い、腰まわりや太ももに現実的な丸みが出ている。自然光、リアルな肌質、生活感のある室内。
もう少し短くするなら、こちら。
自然な体型の女性。お腹まわり、二の腕、太ももにやわらかい丸みがある。細すぎないリアルな体のライン。服の布地が体に自然に沿い、座った姿勢で肌の柔らかさが伝わる。自然光、リアルな肌質。
実写系で使うなら、以下の言葉が特に便利。
- natural body fat
- soft belly
- soft upper arms
- soft thighs
- realistic body shape
- not too thin
- subtle skin folds
- soft clothing compression
- natural waist folds
- realistic skin texture
アニメ系なら、少し表現を変える。
- 柔らかいお腹まわり
- 丸みのある二の腕
- ふっくらした太もも
- 細すぎない健康的な体型
- 服に押される自然な腰まわり
- やわらかいシルエット
- 生活感のある体型
アニメ調では、実写ほど細かい肌のしわを入れすぎない方が綺麗に見える。
「リアルな皮膚の折れ目」より、「丸み」「柔らかいシルエット」「服の沿い方」を中心にした方が崩れにくい。
部位別に使えるプロンプト早見表

| 作りたい表現 | 入れたい言葉 | 追加すると自然になる指定 |
|---|---|---|
| お腹の柔らかさ | soft belly | 座った姿勢、下腹部の浅いしわ |
| 腰まわりの肉感 | natural body fat around the waist | ウエストの布が軽く押される |
| 二の腕の柔らかさ | soft upper arms | 腕を上げる、髪を結ぶ |
| 太ももの丸み | soft thighs | 座面に軽く押される |
| 服の圧力 | soft clothing compression | きつすぎない、自然な布のしわ |
| 細すぎない体型 | not too thin | 現実的な体のライン |
| 肌の柔らかさ | realistic skin softness | 自然光、控えめな陰影 |
この表の中で、初心者がまず覚えておきたいのは「soft」と「natural」。
ぜい肉を出したい時ほど、強い言葉を入れたくなる。
でも実際には、強すぎる指定ほどAIが極端な絵に寄せやすい。
最初は「soft」「slight」「subtle」「natural」を使って、少しずつ足す方が失敗しにくい。
足りなければ次の生成で強める。最初から盛りすぎない方が、結果的に自然な画像になる。
よくある失敗と直し方

ぜい肉表現は、少し指定を間違えるだけで極端になりやすい。
ここでは失敗しやすいパターンと直し方をまとめる。
| 失敗例 | 原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| お腹だけ不自然に膨らむ | belly fat の指定が強すぎる | soft belly、natural lower belly folds に変える |
| 全身が極端に太る | fat body とだけ書いている | 部位を指定する |
| 肌が粘土のようになる | 柔らかさの指定が抽象的すぎる | 自然光、肌の陰影、服のしわを足す |
| 服が体に貼り付きすぎる | tight clothing が強すぎる | clothes naturally following the body shape にする |
| 二の腕が筋肉質になる | thick arms が筋肉に解釈される | soft upper arms、inner upper arm softness に変える |
| 太ももが不自然に巨大化する | thick thighs が強すぎる | natural thigh volume、soft thighs にする |
大事なのは、失敗した時に「もっと強い言葉を足す」だけで直そうとしないこと。
たとえば、お腹が不自然に膨らんだなら、さらに「リアルに」と足すより、姿勢を変えた方が早い。
座らせる、軽く前かがみにする、服の裾をお腹に触れさせる。こういう条件を入れると、AIが自然な理由を作りやすくなる。
ネガティブ指定の例
不自然な体型、極端な肥満表現、妊娠しているような腹部、風船のようなお腹、細すぎるウエスト、マネキンのような肌、硬すぎる体、服が肌に貼り付きすぎている、不自然な食い込み、歪んだ腕、太ももの変形、過度なデフォルメ
ネガティブ指定は、全部を毎回入れる必要はない。
失敗した部分だけを狙って入れる方が効きやすい。
自然なぜい肉を作る時のチェックリスト
最後に、生成前に確認したいポイントを整理する。
- 体型全体ではなく、お腹・二の腕・太ももなど部位を指定しているか
- 「太い」ではなく「柔らかい」「自然な丸み」と書いているか
- 立ち姿だけでなく、座る・腕を上げる・もたれるなど姿勢を入れているか
- 服の布地が体にどう触れているかを書いているか
- 極端な表現を避ける言葉を入れているか
- 肌の質感、陰影、自然光を足しているか
- 一度で完成させようとせず、弱めの指定から調整しているか
ぜい肉の表現は、派手なプロンプトよりも細かい観察が効く。
「お腹に肉がある」と書くより、「座った時に下腹部に浅いしわができる」と書く。
「腕が太い」と書くより、「腕を上げた時に二の腕の内側が柔らかく見える」と書く。
この差で、画像のリアリティがかなり変わる。
まとめ
AI画像生成で自然なぜい肉を作るには、単純に「太った体」と書くだけでは足りない。むしろ、その書き方だけだと極端な体型や不自然な膨らみに寄りやすくなる。
大事なのは、柔らかさが見える理由を作ること。
座ったからお腹にしわができる。
腕を上げたから二の腕の内側が見える。
太ももが座面に触れたから少し広がる。
服の布地が肌に押されたから、腰まわりに自然な段差が出る。
こうした「現実でも起こる小さな変化」をプロンプトに入れると、人物の体が急に生っぽくなる。モデルのように整いすぎた体ではなく、生活感のある体、柔らかさのある体、ちゃんと重さのある体に近づく。
最初は弱めの指定で十分。
soft、natural、slight、subtle。
このあたりの言葉を使いながら、お腹・二の腕・太ももを少しずつ調整していくと失敗しにくい。
ぜい肉は、ただの欠点表現ではなく、人物を現実に近づけるための大事な質感。
肌、布、姿勢、重力まで含めて作れるようになると、AI画像の人物表現はかなり深くなる。















































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