NanoBananaは、短い言葉の組み合わせで驚くほど絵が変わる不思議なAI。
「うまくいく日」と「なんか微妙な日」が分かれることもあるけれど、実はその差の多くは“プロンプトの選び方”にある。
同じキャラクターでも、
・ちょっと光を変えるだけで別の人みたいに見えたり
・布の質感を指定しただけで急に高級感が出たり
・構図の一言を足すだけで「プロが撮った写真ですか?」と聞かれるレベルになったりする。
この記事では、素材の資料を参考にしながら内容を整理し、
「NanoBananaで画質を底上げするために知っておくと便利なプロンプト」を、使いやすい順番でまとめ直した。
難しい操作は必要なく、ただ単語を選んで組み合わせるだけで、出力のクオリティが自然と上がるようになる。

画質向上(Quality Boost)

画像全体の密度や情報量を高めたいときに使う単語。
画質のベースを安定させる役割がある。
主な画質向上プロンプト
masterpiece
全体の品質を底上げし、安定して綺麗な仕上がりに寄せる基本ワード。
best quality
丁寧な描写になりやすく、破綻の少ないバランスの良い画面になる。
ultra detailed
髪・肌・布など細部の描き込みが強化され、情報量が増える。
highres / high resolution
絵の粗さを抑え、シャープで密度の高い見た目に寄せる。
extremely detailed
ultra detailed よりさらに細密な指示。密度を強めたい時に効果的。
8k wallpaper
壁紙のような高解像度の質感をイメージさせ、背景も丁寧になる。
hyper realistic
陰影や質感がリアル寄りになる。写実味を少し足したい場面で有効。
sharp focus
輪郭をはっきり見せたい時に便利。ぼやけた印象を防ぐ効果が強い。
hdr style
光と影のコントラストが強まり、立体感のある仕上がりになる。
refined edges
境界線が滑らかになり、人物や物の輪郭が綺麗に整う。
anti-aliasing
線のギザギザを抑えて、なめらかでクリーンなビジュアルに寄せる。
人物強化(Portrait Enhancement)

人物を描くときに仕上がりを左右するのが顔・肌・髪の描写。
立体感や表情を自然に見せるための指示語をまとめた。
主な人物強化プロンプト
beautiful face
顔のバランスを自然に整え、魅力的な印象にまとめてくれる。
perfect eyes
目の形や光の入り方が安定し、破綻しにくい美しい瞳になる。
detailed eyelashes
まつ毛が細かく描かれ、目元が華やかに。
glossy lips
唇にツヤが出て、表情に柔らかさや立体感が加わる。
smooth skin
肌がなめらかに見え、のっぺり感を防ぐ基本ワード。
shiny skin
自然なハイライトが入り、健康的で明るい印象に。
intricate hair
髪の流れや束感が細かく描かれ、質感のリアルさが増す。
flowing hair
自然に動きのある髪になるので、風や動きの演出に向く。
natural blush
頬に自然な赤みが出て、優しい雰囲気に整う。
subtle makeup
控えめで上品なメイク表現になり、全体のまとまりが良くなる。
catchlight in eyes
瞳に光が入り、キャラクターが“生きているように”見える重要要素。
realistic skin pores
肌のきめ細かさが自然に出て、透明感が増す。
multi-strand hair
一本一本の髪が丁寧に描かれ、髪質のリアリティがアップ。
refined facial anatomy
顔の立体構造を整え、破綻しやすいパーツの歪みを減らす。
natural shadowing on face
顔周りに自然な影が入り、のっぺり感のない立体的な印象に。
人物中心のイラストでは特に効果が出やすい。
質感・衣装・素材(Texture & Fabric)

服や小物の素材感を表現する単語。
これらを指定すると、絵の情報量が大きく増す。
主な質感・衣装・素材プロンプト
wet texture
濡れたような質感が加わり、光の当たり方が印象的になる。
translucent fabric
薄く透ける布の軽さや柔らかさを自然に表現できる。
silk fabric
シルク特有の滑らかさと光沢が出て、高級感のある仕上がりに。
shiny leather
つやのある革素材の表現。強めのファッションに向く。
glitter details
キラキラした装飾が入り、華やかな雰囲気を演出。
lace details
レースの模様が細かく描かれ、繊細で可愛い印象になる。
realistic folds
布のシワが自然に入り、衣装に立体感と厚みが生まれる。
sheer fabric
薄布らしい透け感のある質感。軽さの演出に便利。
denim texture
デニムの織り目や厚さがしっかり描写される。
velvet texture
落ち着いた質感のベルベット。マットな高級感が出る。
metallic reflection
金属の反射表現。アクセサリーなどに向く。
matte surface
光を抑えた表面の質感。優しい雰囲気に整う。
embroidery patterns
刺繍の模様が丁寧に描かれる。
glossy latex
ラバーのような強い光沢が出る素材表現。
wool fiber texture
ウールらしい毛羽立ちや柔らかい質感が出る。
衣装や装飾をこだわりたいときに役立つ。
光・背景(Lighting & Environment)

光の種類を指定すると、雰囲気や空気感が鮮明になる。
同じキャラでも印象がまったく変わる要素。
主な光・背景プロンプト
golden hour
夕方の柔らかい光で、温かく優しい雰囲気になる。
warm backlight
後ろから差す光が輪郭をふんわり照らす。立体感が増す。
neon lights
ネオン街の鮮やかな光。派手でサイバーな雰囲気に。
starry sky
夜空のキラキラ感が自然に表現される。
floating dust
空気中の粒子が描かれ、映画のワンシーンのような奥行きが出る。
dreamy atmosphere
ふわっとした幻想的な空気感になる。
god rays
光が差し込む演出。背景のドラマ性が高まる。
reflective water
水面の反射表現で、背景に深みと広がりが生まれる。
twilight sky
夕暮れ直後の少し暗い空。感情的な雰囲気に向く。
volumetric fog
立体感のある霧表現。世界観に厚みが出る。
rim light
人物の輪郭に光が入り、シルエットが綺麗に見える。
soft ambient light
全体を優しく包む光。自然で落ち着いた雰囲気になる。
cinematic shadows
映画のような陰影が強まり、重厚感が出る。
volumetric haze
空気がかかったような柔らかい雰囲気になる。
subsurface scattering light
肌に“透け感”が出る光。透明感を出せる。
RGB ambient light
カラフルな雰囲気光。サイバー・未来系に向く。
背景演出にこだわりたい場合に便利。
構図・カメラワーク(Composition & Camera)

構図や画角を指定すると、写真のように自然な画面づくりがしやすくなる。
主な構図・カメラワークプロンプト
rule of thirds
三分割構図。自然で収まりの良い画面になりやすい。
balanced composition
全体の配置を整え、視線が迷いにくい落ち着いた画面に。
portrait shot
人物を主役として見せたいときの定番構図。
close-up
顔を大きく見せたい時に。表情の魅力を引き出せる。
low angle
下から見上げる構図で、迫力や存在感が出る。
high angle
上からの構図で、可愛い雰囲気や軽さが出る。
wide shot
背景を広く見せて、世界観を伝えたい時に向く。
bokeh background
背景をボカして、主役を目立たせる効果。
shallow depth of field
奥行きのあるボケ。写真のような雰囲気になる。
lens flare
光が反射する演出。画面に派手な演出が入る。
dutch angle
画面を少し傾けて、動きや不安定さを演出する。
medium shot
胸〜腰あたりを写す定番の中間ショット。
extreme close-up
目・口など“パーツだけ”を強調したい時に。
telephoto compression
望遠の圧縮効果で背景が近く見える独特の雰囲気を作る。
cinematic wide ratio
映画のような横長画面の比率を意識した構図。
tilt-shift effect
ジオラマのような小さな世界に見える特殊効果。
お役立ちプロンプトセット

AI画像をつくるときに「とりあえず入れておくと安定する」便利セットをまとめたコーナーです。
画質の土台を上げたい時や、人物を綺麗に見せたい時にサッと差し込めて、仕上がりのブレを減らしてくれる“お助けプリセット”のイメージ。
むずかしい知識がなくても扱いやすいので、初心者でもすぐ使えます。
万能画質UPパック
このセットは、ジャンルを問わず作品の土台を安定させるための「基本パック」。
何を描くかまだ決めていない段階でも、最初に入れておくと画質の伸びが安定する。
masterpiece, best quality, ultra detailed, highres, sharp focus,
refined edges, hdr style, anti-aliasing,
smooth skin, detailed eyelashes, catchlight in eyes,
rule of thirds, close-up, shallow depth of field, soft ambient light
✔ セット内容の解説
masterpiece / best quality / ultra detailed / highres
→ 画質のベースを引き上げる“土台系”。
出力の安定性が増し、全体の密度が上がる。
sharp focus / refined edges / anti-aliasing
→ 輪郭まわりを整える要素。
ぼやけやギザギザが出やすいモデルでも、シャキッとした印象に寄せられる。
hdr style
→ 光のメリハリを付ける。
影が薄くて平面的に見える時に効果的。
smooth skin / detailed eyelashes / catchlight in eyes
→ 人物の仕上がりを大きく底上げする部分。
肌・まつ毛・目の光が整うだけで“完成度が高く見える”鉄板の要素。
rule of thirds / close-up
→ カメラワークの基本。
三分割構図やアップの指定は写真のような自然さを出す。
shallow depth of field / soft ambient light
→ 雰囲気を優しくまとめる光とボケ。
背景が少しぼけて人物が浮き立つため、主役がはっきり伝わるようになる。
人物を綺麗に描くセット
beautiful face, perfect eyes, glossy lips, natural blush,
realistic skin pores, multi-strand hair,
refined facial anatomy, catchlight in eyes
✔ セット内容の解説
beautiful face / refined facial anatomy
→ 顔のバランスを整える軸になる指示。
破綻しやすいモデルでも、自然な造形に寄せやすい。
perfect eyes / catchlight in eyes
→ 目の印象づくりに必須。
キャラクターが“一気に生きたように見える”のはこの組み合わせのおかげ。
glossy lips / natural blush
→ 質感を整える演出。
メイクの仕上がりが自然で、人物に温度感が出る。
realistic skin pores
→ 加えると一気にリアルさが上がる。
アニメ調でも“透明感”が出て、のっぺりした肌を防いでくれる。
multi-strand hair
→ 髪が一本ずつ描かれ、まとまりのある自然な動きを生む。
まとめ

画像生成って、最初は「どんな言葉を入れればいいんだろう…?」って迷うことが多いけど、実は今回まとめた5つのポイントを押さえるだけで、一気に世界が広がる。
画質・人物・質感・光・カメラ
この5つは、どんなテーマの画像でもずっと使える“定番の箱”みたいなもの。
たとえば、ちょっと光を変えただけで、その日撮った写真みたいにリアルになったり、
布の質感を指定しただけで、急にモデルさんの衣装みたいに見えたり、
「close-up」の一言で、近くに寄ってきたようなドキッとする感じが出たり。
AIなのに、ちょっとした一言でちゃんと反応してくれるところが可愛いというか、
作っている側も「もうちょい遊んでみようかな」って気持ちになってくる。
うまくいく日もあれば、思った通りに出ない日もあるけど、
それも含めて、自分だけの表現を探していく“創作の楽しさ”なんだと思う。
今日試したプロンプトが、明日の“お気に入りの組み合わせ”になるかもしれないしね。
ぜひ、今回のプロンプトをいろいろ混ぜながら、
「今日の一枚、いい感じに仕上がった!」って思える瞬間 をどんどん増やしてほしい。
NanoBananaは、その小さな挑戦にちゃんと返事をしてくれるツールだから。


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